自作のアルミ台座に組込む「支柱前後調整機構」を製作してみました。とは言っても試作を繰り返さないと実用に耐えうる物か分からないので、今回は実際の台座に組込む前のモデルを端材を利用して製作しました。後方支柱を前後させてラインの張り調整をしたり支柱幅を可変させる事が目的です。特徴としてはガタを極力無くし、固定ストッパーを無くして調整を簡単に出来るように設計してみました。機械部品を多用したのだいぶ大袈裟な感じになってしまいましたが、ほぼほぼイメージ通りの動きを実現できました。この記事は製作備忘録です。
設計&概要
以前から「支柱を前後させたい!」とは思っていましたが、長期間なかなか良いアイデアが浮かばず先延ばしになっていたプロジェクトです。材料(部品)の選定は常に考えていたので今の時点で出来うる物を製作しました。オーナー製の編み込み台では「テンションアジャスター」と言う名の前後調整機構が有りますがそれを基準参考にしてより使いやすい感じのアジャスターを製作してみました。
各部品の特徴等は各項目で説明します。
CNC加工する部品は図面を書きましたが全体的には図面レスでの製作で行き当たりばったり製作です。
台座スライド部製作
モデルベースとなる部分の制作です。前後に動かすための部品選定はリニアガイドを採用してみました。ミスミ製の中古ミニチュアリニアガイドをヤフオクでゲット!レールの長さは80mmで有効稼働幅は50mmです。精密機械部品なので直進精度は精密級です。当然、ガタツキも気になるような物ではありません。
端材のアルミ板を利用しての制作です。アルミ板の厚さは15mm
リニアガイドブロックの上面スレスレを台座の表面にしたいのでリニアガイドは台座に埋め込みます。溝を切削します。
角が直角には切削出来ないので小径のエンドミルΦ4mmで切削しました。切削には時間が掛かりました。
こちら側はツライチで揃えます。埋め込みは2段の溝で切削しています。
少々、修正追加工がありましたが、幅もピッタリ納まりました。
M3ボルトでレールを固定して台座完成です。
<リニアガイド仕様>
ミニチュアリニアガイド 価格:5,000円程度/1本
型番:SSEBW9-80 精度規格:上級
ワイドレール 標準ブロック レール幅 14(mm)、レール長さ 80(mm)、材質:ステンレス
台形ねじフランジ固定ブラケット製作
送りねじ移動駆動は3Dプリンター等で使われている台形ネジをチョイスしました。
この種のねじサイズは色々有るみたいですが一般汎用なサイズはΦ8mmのようですので今回はΦ8mmを採用。アマゾン等でも安価に入手可能です。また、ねじのリードサイズも色々ありますが移動距離が簡単に出せる8mmにしました。
ナットはPOM樹脂製を使います。理由としては真鍮製よりもガタつきなくスムーズに回り静音性も優れています。バックラッシも少なく真鍮製よりも耐久性は劣りますがこちらの方が今回の用途にはGOODです。このナットはAliExpressで購入しましたがお値段は少々高めですね。
ナットを固定収納するブラケットをアルミ丸棒Φ27mmから製作します。
Φ26mmまで切削。
ナットの長さ29mmでカット。
これに大径の穴を開けます。最初にΦ10mmで穴を開けて・・・
この穴をさらに広げます。
ドリルΦ14mmをセット。
貫通穴を開けます。
穴を開けるとこんな感じになります。
ナットのフランジ部分を埋め込むのでフランジ収納部分Φ21mmを内側から切削します。
仮合わせでチェック。
面を取って仕上げしました。
反対側も面を取って加工終了~
フランジを取り付けるねじ穴を開けます。
ここで問題?発生。M3のボルト4本で固定する予定でしたが・・・
M3の下穴Φ2.5mmで穴を開けるとアルミの方の下地が無くなってしまう・・・これはどうやって固定するんだ?恐るべし中国製。
考えた挙げ句、M2にサイズダウンすることにしました。
M2ならギリギリ穴を開けられます。
M2ワッシャを入れればなんとか固定出来ます。
なんとか固定出来ました~!
ネジを通してブラケット完成!
これをリニアガイドに結合させます。
Part2へ続く。
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