日々、改良を重ねている自作アユプロノットマスター用仕掛巻きラインカウンターのシマノバージョン(CS-301L仕様)を再改良してみました。前回は数年も前に単純なユニットで製作しましたが、現在はラインカウンターを実数で表示できるまでに技術力が上がりましたので改良に着手しました。カウンター数値の実数化によりメートル・センチでの計測が可能になり使いやすくなりました。機能面では大幅なバージョンUPです。この記事は製作備忘録です。
<参考記事>
・編み込みホルダー用仕掛け巻 シマノ SHIMANO CS-301L仕様ユニット編
・自作アユプロノットマスター用仕掛巻きラインカウンター(がまかつGM-1898仕様)を実数化してみた! カウンターギア比変更編
カウンター実数化構想
過去記事にも記載しましたが、この改良は今までの改良の延長線上に有り、いきなり、この実数化には辿り着かなかった改良です。2Gt規格のベルト&プーリーを使用して別ハンドル化を実現させ、ギア比に注目することによってカウンターを実数化にするアイディアを思いつきました。もちろんアイディアだけでは駄目で実際に製作して形にするのが大変苦労しました。シマノバージョン(CS-301L仕様)はなかなか当方のユニット形式には不向きと考えていたので時間が掛かりました。
<製作上のメリット>
- スプール1週が約12.5cmで実数化に向いている。
- スプールにキー溝がある。
<製作上のデメリット(困難)>
- スプール軸のキー
- 仕掛け巻き取りケースが若干チープなので固定方法が定まらない。
- ラッチ機能があまり良くない。
- 仕掛け巻きケースとスプールをセットした時の内部クリアランスが大きい。
上記のような製作上のメリット・デメリットがありましたが何とかスプールは無改造で使用できるユニットに仕上がりました。
製作
ザックリとした製作工程です。
前回、製作したユニットを参考にベースプレートを設計してCNCフライスで削り出しました。
今回の改良はベアリングを両軸に装着します。
<仕掛け巻きケース側ベアリング>
エヌティーエヌ(NTN):ミニチュア玉軸受・小径玉軸受 ZZ(標準形)(フランジ無) ステンレス 両側シールド形 単列 ラジアル 内径8mm外径14mm幅4mm
ベアリング内径はφ8mmです。
ケースの取り付けイメージを考える・・・
POM樹脂の端材で軸を仮製作。キーにはM3の六角穴付ボルトを使用しました。
スプール側の溝にはこんな感じで接合します。
軸をベアリングに装着。
仕掛け巻きケースの加工。バイスにセットして・・・
φ10mmの穴を開けましたが・・・
失敗。バイスの固定が甘くズレてしまいました。
新しいケースで再製作。
MDF材で抑えながら穴を開けました。
バリも少なく綺麗に開きました。
中心をしっかりと出せば綺麗に軸が抜き取れます。
ベース板仕掛け巻きケースを取り付ける穴を卓上ボール盤で開けます。
こんな感じで開けて、反対側は皿加工します。
取り付けはM3×6mmの皿ねじ3本
ここで仕掛け巻きケースのメーカー説明をよく見ると8回転で約1mと記載されていますね。実寸で計測した感じと合っているのでスプール1週が約12.5cmと考えて良さそうです。但し、「約」とあるので誤差の範囲を前後数センチ見る必要があると思われます。
仮組でテストをしてみるとスプールの引っ掛かりが有り、キーのM3ボルトを細くしてみたりしましたが良くならず・・・
注文していた25歯のプーリーが中国から到着したので仮組みした所です。プーリーの比率は「25歯:20歯」です。ベルトの周長172mm。
スプール側の溝は一直線ではなく若干「へ」の字に曲がっています。
ラッチ機能を強化するセットスクリューは取り敢えずそのまま移植します。結論的には無くても問題ないです。
試行錯誤の結果、軸キーの位置(深さ)で引っ掛かりが無くなる事が判明したので、軸を再製作して調整しました。
この写真のようにケースとスプールのセット位置(隙間)が非常に重要であり調整しながらベストな位置を見つけます。
結果的にはこの写真の位置に収まりました。
今回は「ブルーアルマイト」加工をしました。
シマノロゴのブール―をイメージしましたが紺色に近い感じになってしまいました。
本組み立てをして・・・
完成です。カウンター数値とライン長さもほぼほぼ問題の無い範囲で収まっています。
完成!<完成フォトギャラリー>
完
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