当方所有のフライス盤「PSF550-VDR」CNC X軸にボールねじを取付けて見ました。既存の台形ねじはそろそろナットブロックが寿命であり精度もあまりよくありません。交換に辺り下準備で取り付け部品を数点製作してきました。それらを組み合わせての取り付け作業です。ボールねじに換装するに辺り中華製ステッピングモーターもオリエンタルモーター社のステッピングモーター(ARM66AC-N10)に交換します。現在の台形ねじよりも大幅な精度向上が見込まれます。作業記録です。
ボールねじの支持側を考察
Part2からの続きです。
Part2で固定側は完成しましたが反対の支持側はノープランでした。取り付けて見ないと、どのようになるのかが想像が出来ないので取り付けてから考える事にしました。
ボールねじは長めを購入したので当初はカットして使うつもりでしたがもったいない?のでカットせずそのまま使う仕様に変更したいと思います。旋盤での加工も省けます。
ボールねじは十二分に余裕があるのでどのくらいまでのストロークが使えるかチェックしました。
テーブルの目盛りで200mmまで動かして見ましたが、さほどアリ溝にガタつきは発生していません。
210mm付近でちょっとガタつきが出そうな感じがします。
220mm付近だと少しガタつきます。ここは限界だと思います。
とりあえず移動限界値は200mm付近で設計を考えて行こうと思います。ちなみに純正の支持プレートを付けたままだと150mmが限界ですので50mm ほど支持側は伸びた感じです。
オリエンタルモーターαSTEPステッピングモーター制御ドライバー接続
いよいよモーターの接続です。モーターは「ARM66AC-N10」です。
参考記事:はじめてのオリエンタルモーターαSTEPステッピングモーター!パルス入力編 設定備忘録 Part1 αSTEP AR series Test run
既存の中華ステッピングモーターはギボシ端子で接続されています。ギボシ端子接続の良いところはコスト掛からず何処にでも売っているところでしょうか?
断線防止にビニールテープを巻いてますが2年振りに剥がすとベトベトしていて汚いですね。特にこのギボシ接続部分は熱を持ちますので注意が必要です。
当方のCNC機械は制御装置一式がPC の中に組み込まれています。ちなみにこのPC&制御装置はCNC施工業者から購入した物です。
マイクロステップドライバー(CW-5045)が壊れていて外すのが面倒なのでそのまま新しいドライバーを入れ込んでいます。ぐちゃぐちゃですww Z軸がよく壊れます。
時間的に余裕が無いので今回はここから配線を接続します。
1軸専用の簡易型制御装置を組み立てたのでそれを接続します。
制御基盤X軸の配線をします。
PCケースに制御系の装置を入れ込むのはメンテナンスが面倒になります。分離を検討します。
設定はこのような感じです。
固定側移動範囲は安全のため固定プレートが接触しないように設定。
ダイアルゲージでバックラッシを測定。
モータとボールねじトータルのバックラッシを測定します。
バックラッシ値は0.025mmとなりました。台形ねじとは桁違いです。モーターも直結なのでY軸よりも良い数字が出ています。あとは移動量に対しての誤差も計測する必要がありますが今回は後回しです。
ひとまず交換作業は終了です。
テスト切削を致しましたが全く問題ありませんでした。モーターを交換したお陰でトルクも上がりR部分の切削が滑らかになりました。モーターは低速だと音が聞こえないくらい静かです。
完
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