ヤフオク!でジャンク品のボールねじを落札しました。ジャンクと言っても写真では綺麗で不具合は無さそうでしたが実際手にしてみると通常使用はできないほどナット内部のボールが摩耗しており使用不可でした。捨てるのも勿体ないのでボールねじ構造の勉強を兼ねて修復計画(オーバーホール)を立てました。思ったより予算が掛かり途中でおしゃかになる可能性がありましたが何とか形にはなってので記事にしてみました。この記事はド素人が行うオーバーホール作業備忘録です。
ナットの洗浄~研磨
Part1からの続きです。
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ナット内部に傷が見られますが気にすることなく作業を続けていきます。研磨パッド#800で内部の溝を軽く研磨しました。
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パーツクリーナーで洗浄しながら様子をみます。
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今回のニューアイテム。モノタロウのペーパウエス ロールタイプ そこそこ厚みも有りコストパフォーマンスが高いです。しかし強度は中程度と言った所でしょうか?
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キズが気になったのでドリメルのルーターで研磨しました。研磨と言っても表面を磨く程度です。精度に直結する部品なので・・・
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繊維研磨バフを使い番手を上げて丁寧に行いました。
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ピカピカになり少しは傷もツルツルになったような気がしますが、傷自体は当然ながら、完全には消えません。あまり研磨すると精度が大幅に狂うと思うので、ほどほどに作業しました。
中国製 ベアリングボール ボールを注文 3.94mm
鋼球を注文しました。無知な状態での、鋼球選定がなかなか厄介で結果的にお金を使ってしまい少し後悔・・・。
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Part1で計測した結果、鋼球の直径は最大3.94mm~最小3.87mmで0.7mm程度の差があり取り敢えず最大値3.94mmをアマゾンで注文することにしました。
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中国製の届いた鋼球を計測すると3.92mm・・・3.94mmが欲しいけど鋼球の許容公差なのかノギスの計測誤差なのか分かりませんが若干マイナスに振れているようです。
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しょうがないので取り敢えずナットに入れて見ます。ナット前後には同じ数だけの鋼球を入れます。
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パイプもクリーニング済。
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ナットにねじを通します。
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ボールを入れましたが、ナットの下部にボールが入れずらいので、購入して一度も使わないで保管してあったVブロックを引っ張り出し両サイドに設置してねじを浮かした状態で作業す事にしました。
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こんな感じで浮かせるとボールをナット下部に入れやすいです。
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ナット内部にボールをまんべんなく入れるにはどうやら技術が必要でなかなかうまく入りません。練習が必要です。専用の治具でもあるのかな?最初はポロポロとボールが落ちてしまいます。
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最終的にはグリスをナット内部に塗布しますが簡易的な措置としてシリコンスプレーを塗布しておきます。
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循環パイプにも向きがあり写真のような出っ張りでナット内部、前後の鋼球移動をブロックしています。
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まんべんなくボールが充填出来なく、イライラしながら何度も作業すると、なんとなくコツみたいな事があるのに気付きそれなりに充填出来るようになりました。とは言ってもそこは素人ですので完璧ではありません。ナットは回せないのでねじを回転させながら入れていくのがコツかな?
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卓上でダイアルゲージをあてましたが全然精度出てません。ガタがあります。
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フライスのテーブルベッド(定盤代わり)で計測しましたが結果はイマイチというか駄目でした。振れ幅0.1mm以上あります。
日本製 ベアリングボール ボールを注文 5/32 インチ (約3.96mm)
結論から書きますと、おそらく内部の鋼球は「5/32 インチ (約3.96mm)」だと思われます。
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5/32 インチ(約3.96mm)を試す前に4mmの鋼球も試しましたがきつくて均等にに入らず5/32 インチ (約3.96mm)にしたらガタが無くなりました。この鋼球にたどり着くまで無駄な出費(勉強代)が・・・
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グリスはイソフレックス ISOFLEX NBU 15が手持ちに有ったのでこれを使用。高価なグリスです。
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100円ショップ(ダイソー)のシリマ―で隙間にグリスを挿入します。
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ねじを回転させながら適量を塗布。グリスを塗布すると鋼球が転がる音も消えます。
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樹脂製のシールを取り付けます。
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このシールを取り付けないとガタが出ます。
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反対側も取り付け。
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オーバーホール完成です!
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手で触った感じはガタもなくなり良い感じです。しかし精度検査をしたわけではないので等級精度C5が出ているのかは全くの不明です。
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荷造り用ラップフィルムで密封して保管します。
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精度検査は実際の機械(フライスor旋盤)に装着して行う予定です。その日まで保管です・・・
完
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